2017年7月18日火曜日

第54話 看護部長のつぶやき5「医療人よ、自分自身を大切に」

~看護部長が看護にかかわるさまざまな「気になること」を
                    不定期につぶやき、発信するページです。~

皆さま、こんにちは。河本 智美です。
7月も半ばを過ぎ、蝉の声も嫌になる季節となりました。入職して4ヶ月が経ち、当院の新人看護師の白衣姿もずいぶんと板につき、戸惑いながらも確実に成長している様子が見られます。

さて、本日のつぶやきは「医療人よ、自分自身を大切に」です。
医療はやりがいのある仕事です。自分の人生の膨大な時間とエネルギーを注ぎ込むだけの価値のある素晴らしい仕事だと思います。しかし、仕事の価値とそこにかかわる一人の人間としての人生の話は少し距離を置いて考えるべきでしょう。自分自身が燃え尽きそうになっていないかを冷静に考えることも重要です。自分を大切に・・・です。休養するときは休養し、気分転換を図り、趣味を楽しみ、友人や家族との時間を作るのも大切です。時には、自堕落な自分を認め、自分を甘やかしてみるのも必要かもしれません。とはいいながら、一方で、自らの職業に対する誇りを感じて、より高みを目指してみるという発想も大事です。

ギリシャ時代の医師であるヒポクラテスは「医療職に必要とされる特性:学識、知恵、人間性、誠実さ」と述べています。やはり、医療にかかわる人は生涯学習を続けなければなりません。得られる学識は大切です。単なる知識ではなく、ある状況で工夫ができたり、判断ができたりすることも大切で、それは知恵と呼ばれるものです。さらに、人間性や誠実さも重要だとヒポクラテスは述べています。加えて、直観も重要な特性だと思います。直観・・・何となく嫌な予感がする。どこかおかしい・・。そんな感覚に謙虚に耳をすませることができるのも大切な特性です。

うまくいかないことなど山ほどあります。達成できないことも山ほどあります。でも、その中でも私たちは学ぶことができますし、これからのための教訓を作ることもできます。うまくいかなかったことをどう考えるか、考えて次に生かすという意思を持つこと。その方がよっぽど健康的でかつ意義深いことだと言えます。
「医療人よ、自分自身を大切に」これは、適度な休息や気分転換、そして何より、自分自身の納得のいく仕事をすること。かなぁ~と思いました。「納得のいく仕事」またまた、ハードルが上がりましたが・・・() 
夏本番!皆さま、心も身体もご自愛くださいませ・・。(^^)
病院安全教育 Vol.4 No.6 日総研 より引用